東急東横線・目黒線の新丸子駅改札口を出て右へ。
孤独のグルメなど数多くの番組で取り上げられている三ちゃん食堂を右手に通り過ぎ、
しばらく歩くことおよそ5分でお店の赤いシェードが見えてくる。
そこは『萬福飯店』という名のザ・町中華屋さんだ。
人気店であるがゆえお昼時はもちろんのこと、夕方ごろも満席であることが多い。
しかし客の回転が早いので並んだとしてもそこまで待つことは少ないという印象だ。
さて、この日は嫁が会食のため夜は一人飯だったので、とりあえず晩酌ができるお店を探していた。
ふと、萬福飯店の愛想が良い女将さんを思い浮かんだので19時過ぎに訪問。
入店するやいなや女将さんの優しい包み込むような声が出迎えてくれた。
幸運にも2人席が空いていたためそこへ着座。
そしてお店の閉店時間が20:00であるため、のんびりと酒を飲むという姿勢ではなく
瓶ビールとともにいきなりメイン料理を注文した。
それは『四川麻婆焼きそば』である。こちらは小生の大好物。
辛くない普通の麻婆もあるのだが、ここではいつも真紅に染まった四川風をお願いするのが定番。
注文してからおよそ5分ほどで着皿。
視覚だけでも汗が噴き出てきそうな外観。漂ってくる花山椒の香りが鼻の粘膜を刺激した。
そのまるでマグマのような表面から箸でゆっくりと取り出したのが焼きそば。
ところどころに焦げ目がついており、その食感がたまらなく好き。
それを誤嚥しないように一気に吸い込むのではなく、ハムハムと口内へと運んでいった。
するとすぐに頭皮の汗腺から滲み出てくる液体が頭蓋骨の形に沿って垂れ落ちてきた。
「ふぅぅ、辛ぇぇっ!」「でもこれが良い」
一気に瓶ビールが底をついたのでウーハイへ切り替えた。
すると驚くことにウーハイの味をとても甘く感じるという症状が現われた。
これは面白い逆転現象。
そんなことを感じながら食べ進めるほどおよそ10分ほどで完食。
既にその頃にはLOが過ぎていたのでこれにて終了。
相変わらずの満足度の高さ。
当然、萬福飯店好きな嫁を出し抜いた訪問に、帰宅後、こっぴどく叱られたのであった。
ご馳走様でした。
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